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 光明に惹かれることを良しとせず同心円状の道を行かぬ者。

 冥王たるもの時折は天と海の境を行く死のごとく。

 連れ添うのは混沌の孫、夜と闇の姉弟の息子、大気と昼の弟、憎悪と悲嘆の渡し守。

 除外?

 阻害?

 永遠に廻り踊り狂う彼等に兄弟など必要ない。

 降格?

 失格?

 一瞬の声すら届かぬ距離を置いて塵芥が何を言っても。

 変わらない。

 変わらない。

 名など知らぬ。位置など知らぬ。

 ただ互いを見つめ合い決して触れられぬ隙間を以って重心として廻り踊るこの彼等だけが。

 存在している。

 それだけが定義。

 それだけが意義。

 騒ぎ立てようともその距離は何よりも有力な壁になろう。

 触れ合えぬ距離を永遠に保ったまま。

 冥王と渡し守は命無き淵を踊り続ける。

 くるくるくるくるくるくると。

 誰も眼にすることなき果てで。

 光明から遠く、混沌よりは整然と、夜とも闇ともつかぬ間で、大気も昼も存在せず、心も無ければ憎悪も悲嘆も無く。

 どちらがどちらを支配するでもなく。

 見詰め合う空間だけが彼らを支配して。

 それだけが存在。

 それだけが意義。

 その名を、位置を、全てを誰もが忘れても。

 数瞬の地位などその輪舞には届かない。

 永遠の踊り手。永遠に触れられぬ踊り手。

 故に永遠なる冥府の王と地獄の渡し守の輪舞。





 


 

 冥王星が惑星から外されたと。

 少々寂しい気もするけども、いやはや。

 ふふ、結局何も変わっていないのにね。



 冥王星とその衛星カロンは、実は「二重惑星」の関係であるらしい。

 冥王星のまわりをカロンが回っているのではなく、冥王星とカロンの間の宇宙空間を中心として、その周りを冥王星とカロンが回っている形になるんだそうだ。

 冥王は言わずと知れたプルート(ハデス)だが、「カロン」とは、冥府の河の渡し守だそうだ。混沌の神カオスの息子・闇の神エレボスと、カオスの娘・夜の神ニュクスの息子で、エレボスとニュクスの間には昼の女神・メヘラと大気の男神・アイテルも生まれているので、兄弟ってことだろう。

 しかしあの世の王と三途の川の渡し守ってのは、中々身分の差のある関係じゃないかね。

 それが、実はどちらが支配者でもない、一定の間隔を置いたまま、ずっと回っているって……ダンス踊ってるみたいで。

 確かに、渡し守が居なかったら、冥府に死者が来られないわけで、つまり死の国の住人が減るわけで、王様としては中々困った状況になるのだね。

 うん、弱みを握る下っ端といった感じでいいね。

 どちらが支配されているのかわからない、というか。



 人々の認識から除外されて、ふたりっきりで踊るといいよ。

 中々ロマンティックじゃないかい。

 といってもそんなことは、冥王星が冥王星と名付けられる何億年も前から続けられているわけであって。そしてこれからも何億年も続くのであって。

 タナトスすら無くともエロスは生まれそうだな。
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